デモクラTV2014.1.22夜放送)
スペシャルインタビュー
細川護熙さんに聞く−都知事になったら−

ジャーナリスト 下村満子
ジャーナリスト 山田厚史(デモクラTV社長)

【小見出し目次】
・都知事選立候補のいきさつ
・原発即ゼロの細川・小泉連合
・選対は個人の勝手連
・佐川急便問題
・原発問題はまさに東京の問題
・原発再稼働・原発輸出は認めない〜選挙に勝つことが最大のブレーキ
・安倍政権に、すっきりしないイライラ感
・経済成長至上主義・大量生産大量消費ではない価値観
・弱者のための規制改革
・カジノ反対〜ギャンブルにアレルギー
・コンパクト五輪・東北復興の象徴的な五輪を目指す
・狂人走れば不狂人走る
・他の政策と並列の宇都宮氏とは一緒にできない。原発こそ最優先課題!
・文明史的な大転換の時
・脱原発、脱成長(価値観の転換)、国際協調主義〜安倍政権へのアンチテーゼ
・小泉さんとは侵略戦争の歴史認識でも一致
・価値観、平和、原発
・知事になったら即、エネルギー戦略会議を立ち上げます 


【都知事選立候補のいきさつ】

(下村)皆さま、こんばんは。
ええ、この時間は、予定を、急きょ変更いたしまして、スペシャルインタビュー、都知事になったら、細川護熙さんに聞くを、お送りいたします。ちょっと、あの、時間が、予定より早く、15分、早くスタートしましたことを、お詫び申し上げます。もちろん、ゲストは、こちらにおいでになります細川護熙元総理でございます。よろしくお願い致します。

(細川)よろしくお願い致します。

(下村)ええ、先ほど、都庁の記者クラブで、ええ、大変長い、、、あ、ごめんなさい。失礼しました。あの、ごめんなさいね。もう、ちょっとあがっておりまして。ええ、ご一緒に、あの、二人で質問させていただきます、デモクラTVの社長であり、かつ、朝日新聞の元経済部の編集委員をなさった山田さんでいらっしゃいます。よろしくお願い致します。

(山田)宜しくお願い致します。今日は、つっこみますので。

(細川)はいはい。

(下村)タイプの違った二人が、いろいろお聞きします。あの、先ほど都庁で記者会見を、あの、なさって、それをあの、テレビ、あの、インターネットでも拝見させていただきました。あの、ご苦労様でした。なんか、とてもリラックスなさっていて、まあ、そうとう緊張なさるのかなと思ったら、とても楽しそうに。

(細川)あのね、前にね、あそこ机が狭いんですよ。それでねえ、わあって沢山、あのあれがあるんですね、マイクが。でね、資料見ながらやろうと思ったらね、資料を置くとこがないんですよ。広げられないんですよ。だから、途中からもう資料なしで、何か、いい加減な答えをしてましたけど。

(下村)いやいやいや、それが極めてね、見てるととても良かったですよ。まあ、あの、山田さんは、現場に、ずっと記者会見を聞いて、どうでした?

(山田)いやなかなかリラックスしてやってましたけど、まあ、当然、出ましたけども、佐川問題、まあ、一人の記者がかなり集中的に聞きましたねえ。多分、あそこは当然どこ行っても聞かれるところなんで、あれはクリアしなければいけないと思うんですけど。

(細川)あちらの会社のほうはねえ、そうでしょう、多分。そんなこと言っちゃっていいかどうか。

(下村)あの、いろいろ聞きたいことは、あの、山ほどあるんでございますが、まず、まあ私は最初から、まあ、お噂は聞いてましたけど、まさかっていうね、まさか、今、細川さんがね、あれほど、楽しく、悠々、アーティストとして、陶芸家としてやってらっしゃるのにね、また、この生臭い世界と、ちょっと信じ難かったんですが、大変お迷いになったというふうにもうかがってました。

(細川)迷いました。

(下村)どの??最終的に決断した動機って?

(細川)最終的にね、決断したのは、14日なんですね。だから今日でちょうど、

(山田)じゃあ、あの記者会見の日ですか?

(細川)記者会見の日です。

(山田)あそこまで迷った?

(細川)あそこまで迷ったんです。ですから、それから一週間でしょ。一週間ですかね、8日ですか。まあ、そんなもんですね。ですから、もう本当に、なんていうか、もう大変だったんです。

(山田)この期に及んで何を迷ったんですか?

(細川)いやあ、何を迷ったっていうかですね、つまり、事務所もどっかに作らなきゃならない、人も集めなくちゃならない、政策も考えなきゃならない、原発にしてもなんにしても、あの、そんなに私もアバウトなことは言ってますけども、詰めがそんなにあってものを申し上げてるわけではないので、もう、直感的な感じで言ってるだけですからね。

(山田)まさにそうですね。

(細川)ええ、ですから、あの、つっこまれても大丈夫なように多少は勉強しなくちゃいかんし。それから、もうひとつは、あの、都政のね、やっぱりいろいろな、なんか、2020アクションプログラムとかなんとかって、ありますよね。あれ割によくできてるんですけど、そういうものとの、良いものは勿論継承していくということです、から、そういうものにもやっぱり目を通さなくちゃいけない。

(下村)そういうものを、もう、一週間の間にいろいろ目を通されたんですか?

(細川)読みました、一応は。はい。ですから、そんなことでね、もう、一週間、もう精一杯でした。今日、会見するのに。

(山田)しかし、だけど、ある意味で歴史的決断ですからね。いったい、どういう大局観ですね。

(下村)だから、その決断って、私は、最初にやろうって言った、その背中を自分の背中を押したその動、動機っていうのは変なんですが、思いつめられた、それは何なんですか?心境。

(細川)いやあ、あのねえ。私、今日、あの会見の時にも、どういう性格だって聞かれたのと、それから、もうひとつは、あの、ええ、まあ、歳を、年齢が、今度やると、あの、次までやったら80いくつになるとかって言われたりしてね。そんなことは、ちょっと、失礼じゃないかということを、まあ、趣旨のことを言ったんですけど。つまり、まあ、任期は、今度の選挙4年間だけを選ぶ選挙ですから、そんな先のことを聞いてもらっても、そりゃあ、選ぶ選ばれるほうにね失礼になる話だからって言ったんですが、あの、歳というのは、やっぱり、あのウルマンの詩がありますよね。歳を重ねただけじゃあ、人は老いないと。

(山田)青春ってやつ。

(下村)青春のね。有名な。

(細川)理想があるかどうかだ。理想を失った時にはじめて老いるとかなんとかいう趣旨だったと思いますけども、私はそれに加えて、不条理に対して、世の中の、その、なんていうか、正しくないことに対してね、その、噛みついていく、そういう、その、気力・気持ちがあるかどうかってことが、その、歳というものにね、非常に関係するんだと思うんですね。だから18歳でも全然だめなヤツもいるし、100歳でも90歳でもね、すごい、その、気力を持ってそうしたものと闘おうっていう人がいるし。だから、それは年齢だけじゃないんだと思うんですね。私は、まあ、小泉さんもそうだと思うんですけど、やっぱり直感的に、なんか、これはその不条理なことだと思ったら、やっぱり、どうもその、立ち上がっちゃうというね、そういう気質があるんですね。

(山田)陶芸家の時は不条理から遠ざかってましたよね。

(細川)そうです。それは遠ざかってたんですね。

(山田)それが、ムクムクと、こう闘おうっていうのは何ですか?

(細川)それはやっぱり、その、原発の再稼働をするとかですね、そういうことですね。

(山田)やっぱり、再稼働は絶対許さない?

(細川)そうですね。

(山田)何故ですか?

(細川)再稼働するってことは、やっぱり、これはもう原発を認めるってことですから。やっぱり原発をゼロにしていかないと、即ゼロにしていかないと、なかなか、その、新しい成長産業、自然エネルギーとか、あるいは分散型のエネルギーとかっていうものも、やっぱり育っていかないと思うんですね。で、今ゼロにしないでいくってことは、もう、これから50年先、100年先まで認めちゃうってことになるかもしれませんから、やっぱりここで決断しないと、まだ何十年も先になってあるっていう話はね、やっぱり私はダメだと思います。

(下村)今決断したって50年かかるんですよね?これ、あの。

(細川)そうですね。

(下村)50何基もあるわけですから。本当に、気の遠く、みんな生きてないかもしれないですよね?今あるものを廃棄にしてもね。

(細川)そうですね。

(山田)でも、そこまで思い立たせたものは何なんですか?再稼働を許さないと。

(細川)ん、やっぱりそれは、あの福島でも、どこでも、あの、チェリノブイリでもみんなそうですけど、これはもう、過酷な被害をもたらしますからね。とても、それはもう、許されるような話じゃないと。

(山田)現場には行かれました?

(細川)何回も行きました。

(下村)私も今日、福島から実は帰ってきたばっかりなんですが、やはり、3.113周年がもう来ますけどね。本当に福島はもうみんな終わったような気分になってる方たちが多いし、ことにオリンピック、まあ、あの安倍さんがああいうふうにアンダーコントロールなんておっしゃって、福島の人たちは本当にもう自分たちは捨てられた国民だとっていうふうにね、もう心が病んでる方たちがすごく増えてきてるんです。外からはわかりませんけどね。だから、本当に過酷な状況にあるのに、なんか、お祭り騒ぎのほうに、あの、なっているんですけれども。あの、もうひとつ、あの、小泉さんに説得された、説得っていうか、小泉さんが盛んに、まあ、出ないかとおっしゃったというのも事実ですか?

(細川)そうです。あの、ええっと10月の21日だったかと思いますけど、小泉さんに、あの、オンカロの話をね、ドイツのその、まあ、自然エネルギーの話を聞こうと思って、お会いしたんですね。彼は、その前から、その1週間ぐらい前からかなあ、私をそのかつぎ出したら、それは、誰かが言ったんだと思いますけども、それは名案だ、というのを言って、、、

(山田)誰が知恵をつけたんですかねえ?

(細川)いや、なんか、みんなでね、なんか10人ぐらいでなんか話してるときらしい。

(下村)それは、あの、あれですよね。あの、前の知事が、あの、猪瀬さんが辞められた後ですよね。

(細川)そうです。そうです。

(下村)でも、その前に、もう、お2人で、その原発の話をなさった?10月の。

(細川)いやいや、10月の時は、その彼のオンカロの話を聞いただけです。知事の話は全然してません。

(下村)いや知事の話は勿論ないんですが、二人で、その、投合、意気投合をなさったわけですか、その原発問題で。

(細川)うん。そうです。はい。私のほうから聞きたいと言って行きましたからね。はい。

【原発即ゼロの細川・小泉連合】

(下村)小泉さんの原発ゼロとですね、あの、細川さんの、まあ、原発、脱原発ゼロというのとは、全く違いがないんですか?どっか違うとこ、

(細川)全く違いませんね。

(下村)違いません?

(細川)もう、再稼働をやめるという、原発即ゼロということですけど、同じことですね。

(下村)同じですか?

(細川)はい。

(下村)はいはい、わかりました。そこでは一致していると。なるほどね。

(山田)というと、今の再稼働しないという、今のまま、原発を全く動かさない?

(細川)そうですね。動かさない。今も止まっているわけですけど、もうそのまま、ということですね。はい。

(下村)まあ、私は、あの、もう全く私自身はあの同じような、このデモクラTVの方たちはみなさん殆どそういう発想なんですけども、ただやはり現実に、まあ、福島なんかに行っても、それから、いろんな学者の方とか、そういう考えを持った方たちもですね、最終的には挫折っていうか、つまりあまりにも、原子力村とか、そういう圧力とか、東京電力とか、まあ、その、まあ、あの、なんだっけ元の通産省、今の経済産業省とか、そういうとこの圧力で、じわじわじわじわとね、きて、なかなかこの岩盤を破るのは非常に難しいというのはみんな聞いているんですけど、そのへんは?覚悟は?

(細川)これは、もう、そりゃあ、もう大変だと思います。

(下村)命がけじゃないと?

(細川)命がけですよ。もう本当に命がけでやらないと、もうそりゃあいつ盗聴器しかけられるかわからないし、もうやられてるかもしれないし、もう、あらゆる妨害がきますからね。そりゃあ、まあ、特にまあ、与党のほうからねえ、くるプレッシャーは大変なものですねえ。

(山田)あの原子力村とよく言われますよね。多分これは、なかなか手ごわい所だと思うんですが、当然、細川さんがこういうことを言えば、いろんな形でもって向こうは、その、シフトしくと思うんで、そういう所と、どういうふうに向かい合っていくんですか?

(細川)まあ、そうですね。別にどういうふうにっていう、何も心構えも何もありませんけど、もう、槍でも鉄砲でも持ってこいっていう感じですね、こちらは。

(下村)小泉さんも、この前の記者会見、あの、記者クラブの話を、まあ、私も前から二列目で聞いたんですが、本当に何か、こう、刺し違えてでもやるみたいなね、なんか、こう、本気だなっていう気が、そういう感じ?

(細川)そうですね。全く本気ですね、はい、小泉さんも。

(下村)そうすると、小泉・細川連合ってのは、かなり強固なものになって?

(細川)いや、まあ、これからどれだけその盛り返せるか、その、組織的なねえ、ええ、選挙をやられている方とたたかわなきゃなりませんから、ただ小泉さん、これからねえ、毎日、車に乗るって言うんです。選挙期間中。東京の25の選挙区を、全部一緒に回る。明日、3か所やるんですよ。

(下村)明日、最初はどこですか?

(細川)最初は、明日どこだったかなあ・・・どこか、忘れました・・・。

(下村)あ、わかりました。はい、3か所で。それは、私は、すごい、あの、ですよね。

(細川)これは、大変だと思います本当に。ええ。

【選対は個人の勝手連】

(下村)今、なんか世論調査によると、まあ、現時点ではね、あの、舛添さんがダブルスコアで。

(細川)私のほうは何もしてませんから。

(下村)そうですね。その、細川さんと宇都宮さんが、ほぼ1%かなんかの差だというふうなのが、さっき出てましたけども、これは、もう、これから、断固盛り返して。

(細川)そうですね。はい。断固盛り返えさなくちゃいけないけど、あの、そりゃあ選挙ですから、小泉さんにもいいましたけど、こりゃあ、あの、桶狭間みたいに快勝するか、城山みたいに討ち死にするか、こりゃわからんな、と。やってみなきゃ。ただ、討ち死にしても、そりゃやりがいのある話だから、やろうと、こう、お互いに言ってるわけです。

(山田)ただ手足がないですよね。舛添さんのほうは、一応、自民党があり、それから公明党があり、しかも、連合の東京がついて、そういうふうな手足があるけど、細川さんの運動ってのは、誰がやるんですか?

(細川)今もう勝手連がですねえ、そうですね、20人ぐらい来てるのかなあ、いただいてるのかなあ。だから、それでやってますけど。

(山田)でも、ビラ貼りとかですね、あ、ポスター貼りとか、ビラ配りとか、集会ってのは、やっぱりこの手足がないとできないですよね?

(細川)ええ。ビラも確かポスターも15千枚くらい貼らなくちゃいけないんですよね。で、ですから、まあ、それは一応、なんか、だいぶ手はずができてきているみたいですけど。旧日本新党の方々がね、結構いるんですよ。ええ。だから、そういう人たちが、今、みんな、今日ぐらい特に集まってますね。ですから、まあ、いろんな党にいます。自民党にもいるし。まあ、それは、そういう人たちは、まあ、秘書さんだけ出してくれてるとか。維新からも来てるし、結のほうからもきてるし、とか、いろいろですね。

(山田)ただそのあたりっていうのは、原発に対してのスタンスってのは、微妙に違うじゃないですか。

(細川)もう、そんなことは聞きません。

(山田)ともかく、再稼働ゼロだと?それで、みんないいといってるわけですか?

(細川)ええ。勿論、それで来ていただいてるわけですから。で、もう、どこか特別の団体とか政党とかっていうので、そのサポートしにきてくれるとこは、それはお断りと。全部、個人で来てください。

【佐川急便問題】

(下村)そうですね。党のあれはノーサンキューということですね。個人でと。ただ、まあ、勿論、ものすごい、あの、与党からのネガティブキャンペーンっていうのか、これからもっと酷くなって、あることないことあると思うんですけれども、あの、例えば佐川急便の問題なんかも、今日も出たと思うんですけども、それはどういうふうにご説明なさる?

(細川)それ、ちゃんと説明しましたよ。

(下村)もう全部返しましたっていう?

(細川)ええ。山田さんも今日来ていただいたんですけども。結構ていねいに説明しましたよね。あの、経緯を。どういうため、何のために、その1億円借入をして、それもしかし、全部、湯河原の家を根抵当、あの、抵当権を設定して。

(山田)そこが一つのポイントですね。

(細川)そうですね。

(山田)借りた時に、担保として、湯河原の家を抵当に入れた、と。それで、ちゃんと、こう、登記したわけですね。

(細川)はい。それからねえ、それだけで実を言うとねえ、足りなかったんですよ、担保が。それで、しょうがないから、あの、伝来のですね、刀の鍔(つば)を、又七の鍔(つば)をねえ、担保に入れたんです。で、それをもう勿論、返していただいています。で、それがもう抵当権は末梢されてますし、鍔(つば)も返ってきているわけですから、だから、あの、まあ、それだけでもまあ、なんていうのか、他にもいろいろ、ちゃんと、あちらのほうから、佐川のほうから、あの確かに返してもらいましたという完済の紙とかですね。

(下村)あるんですか?

(細川)ありますから。

(下村)でも、なんであの、総理の時、そういうお話を?

(山田)いや、それも出したんですよ。

(下村)出したんですか?

(細川)出しましたけども、いや、そんなもの、その、なんか、でっちあげたんだろという話ですよ。早い話が。でも、最近は、今、だいぶそのころに責めたてられておられた、あのお、衆参の自民党の、その、中心になってやっておられた方々の中にも、いやあ、あれ本当に、あの、気の毒だったと言っておられる方がありますので、まあ、だんだん、あの、そういう話がこれから出てくるんじゃないかと思います。

(下村)それにあの時は、それで検察とかなんとか、いっさいそういうあれはなかったんですよね?

(細川)全くありません。普通の取引ですから。

(山田)今日の質問でも、その、猪瀬さんのケースと細川さんのケースがすごく似てんだろう、っていう質問が出ましたよね。

(下村)すぐ、そういうふうに、すり替え、

(山田)それで、あの、明確に答えられなかったんですけど、言わんとしたことは、猪瀬さんは無担保で借りています、と。細川さんは担保で借りて、担保、それをちゃんと、登記をまた末梢した証拠も、確かあると、あるんですね。

(細川)あるということですね。はい。はい。ですから、これはもう、明らかに、そこのところはね、はっきり違うと思いますね。

【原発問題はまさに東京の問題】

(下村)あの、もうひとつのネガティブキャンペーンっていうか、もう一つ、いっぱいありますけど、このエネルギー問題とかね、原発問題は国政の問題であって、まあ、みんなが言ってることですが、都知事の選挙のイシューかよっていうみたいなのが、盛んに言われてますよねえ。

(山田)そこんとこ、さっきちょっと記者会見でも出ましたけど、あらためてこのデモクラの視聴者にですね、これは、このシングルイシューはということについて、どんなふうにお考えになっているか?

(細川)あの、こないだの福島のあともですね、え、東京で事故のあと、一部の地域では停電しましたし、お年寄りとか、それから町工場なんかでは非常に苦労されたわけですね。それから、水がまず、出なくなったところがあって、それで、ペットボトルを配ったりなんかして、これも大騒動でした。それはまさに東京の問題なんですね。

(下村)みんな帰れなくてね。十何時間歩いて帰ったとか。

(細川)そうです。そうです。それから、外国人もアメリカの人なんか引き上げるとかですね、いろんな話がありましたよね。まあ、アメリカだけじゃない、他の国もそうですけど。ですから、東京に住んでるそれだけの外国人がみんな、関西に行く人もいたし、本国に帰っちゃう人もいたし。ですから、これは、あの、本当に、原発の事故っていうのは、チェルノブイリもそうでしたけども、いったん起こったら、もう、本当に取り返しがつかない、破滅的な結果をもたらすものですから、そんな、そのTPPとかですねえ、集団的自衛権とかって、そんな話は、もう消し飛んじゃう話なんですね。これこそまさに、その最大の、その、テーマじゃないかと。同列にほかの話も都政は沢山あるじゃないかと、そりゃあわかりますけども、私も別に待機児童ゼロとか、そんな話をネグレクトするわけじゃないんだけども、でも、それは生きるか死ぬかの話だから、原発は。これはもう最優先の課題でしょ、と。

(山田)4号炉がおかしくなったら3千万人引き上げなきゃならないっていう話がありましたよねえ。あれはもう首都がもろに巻き込まれる話ですね?

(細川)巻き込まれる話ですね。あれはもうジルコニウム火災がおこって、これは、あの広島の原発の14千倍の放射能がまき散らされるだろうと言われてるわけですよね。今日、出た、今日出たというか、数日前に私は見たんですけども、あの、ロシアの国防軍がですね、その、出したっていう資料が、極秘資料っていうのが出てきてね、それを見たんですけども。

(下村)何の資料ですか?

(細川)福島で、福島の、その、こないだ暮れに12月の31日だったかな、あの、爆発があったという小さな記事が出ましたね。その数日前から、実は水蒸気が上がってて、何かおかしいという話があったのを、私も確かに覚えているんですけども、あれは、要するに、完全に、あの、メルトダウンを起こしているということを、いろいろ分析をしていて、

(下村)ロシアが?

(細川)ええ。それで、アメリカはですね、ヨウ素を、とにかく15千袋だったかな、既に、その、2月の初めに配るということで、手はずを始めたと、いうこととかですね、それから、今、北極海とかいろんな所でシロクマ、アザラシ、その他の生物が、生き物が、大量死が続出してると。これは、まさにその福島の影響である、いうこととかですね、いろんなものが出てきているわけです。それを見たらねえ、これはまあ、すごい話だなあと思いましたね。だから、まあおそらく、近いうちにそりゃまた何かこう漏れ出てくる話なのかもしれませんが。もう、そんなことを見るまでもなく、本当にすごい話なんですよね。

(下村)万が一、もう一回ね、何か起こったら、アウトだと?日本全体がね。

(細川)だから、浜岡でもその刈羽でも東海第二でも、こっから100キロか200キロの中にあるわけですよね。だから、それが一発あったら、もうおしまいですよね。これは日本だけじゃなくて、もう世界がおしまいになる。これはそのロシアの報告書にもですね、これはもう本当に人類の危機だと。それで、プーチンも、ええ、それからアメリカの大統領もですね、全部今、報道管制敷いているっていうんです、今、このことについて。ですから、具体的に、ええとCCNNじゃなくて、どこだったかな、の、テレビの、その、メインキャスターも、もうこのことについてしゃべるなという、そういう管制をひいているという話が出ていましたけども。

(山田)日本じゃあ、なんかだけど、そういう危機意識が乏しい、

(細川)全くないですねえ。

(下村)全く乏しい。もともとだって、安全だということがいわれて、ずうと安全神話がね。あ、でも、細川さんも小泉さんも、もともとだから、以前は、この原発は賛成っていうか、安くて、あれのエネルギーだということ、今反省してるっていうようなことを、2人ともおっしゃってますけど?

【原発再稼働・原発輸出は認めない〜選挙に勝つことが最大のブレーキ】

(細川)そうです。私はねえ、参議院に入ってしばらくしてですね、参議院のエネルギー対策特別委員長というのをやらされたんですね。まあそれは数か月の話ですけども、だから、伊方とか、何か、いろんな所へ見に行ったりしてました。でも、その頃は何とも思いませんで、今のお話のように、原発っていうのはクリーンで、

(下村)安くてね。

(細川)安全なものだというね、安くてっていう話を聞かされて、それを盲信してたわけですけども、でも、最初にね、私が思ったのは、あの、危機意識をもったのは、実は3.11よりもっと前なんですね。それはあの、えーと、あの、イングランドのあの、セラフィールドっていうところの事故ですね。あれで、もう、その漁業も農業も完全にアウトに、あのへんはなって、そして、もうバレンツ海とか北極海まで放射能を大量にばらまいたわけですね。で、そこに、日本の六ヶ所村からも、核のゴミを持って行ってたっていう、処理するために持って行ってた、いうのを知ってですね、あれは、何か、あの、ドキュメンタリーの番組があったんですね。それを見たんですけども、これは大変だと。で、六ヶ所村に、あの、のことを科学技術庁にいろいろ聞いたんですよ。そしたら、また、あそこは、ものすごい配管がすごいんですね。なんか3千キロくらいあったかな。2千キロか3千キロかあるんですね。その中の60キロは、ものすごく濃度の高い放射能が流れている部分があって、そこは、千、確か1500か所くらいの継ぎ目があるんです。わりに短い継ぎ目なんですね。地震がきたらえらいことじゃないかといって、科学技術庁に私質問書を出したんです。

(山田)あの、リサイクル基地の話ですね?

(細川)そうです。いや、それはグルグル巻きにしてあるから大丈夫ですと、こういう話だったんですけども、そんなことあるもんかと思いましたよ。その頃からいろいろ危機意識をもって、いろいろなそうした、今あの、原発に関するドキュメンタリーの番組沢山ありますから、それを見ていたんですが、それを思って非常に危機感を持ってる時に、その、3.11があったんですね。

(下村)その直後から、だから、まったく、そういう、今のような主張になった?

(細川)そうです。そうです。

(下村)小泉さんは例のオンカロを見に行って、その、十万年かかんないと、その消えない、こんな、その危険な廃棄物をですね、出し続けるという、ことですね。その、

(細川)そうですね。致命的な欠陥をもってるっていうことですね、原発ってものは。今はもうコストも高いから、GEだってシーメンスだって、みんなやめちゃってるわけですよね。だけども、あの、日本だけでしょ。まだ原発に依存して成長してるのは。

(山田)なんで、日本だけこんな、まだ原発を一生懸命やってんだと思いますか?

(細川)これはやっぱり政官業でしょうねえ。

(山田)もうちょっと具体的に言うと?

(細川)ええ、これはもう完全に原子力村というものができて、そこが、もう、お金をばらまいてるということですよね。

(山田)でもこれは、まあ、いろいろみなさんに言うんだけども、いろいろ運動もそういうところに向かってんだけども、なかなか、跳ね返されるし、今、安倍さん自身がですね、それとまあ、そういう方向にまた戻しているように思うんですけど、今の原子力行政をどう思われますか?国の。

(細川)いやあそりゃあもう再稼働を認めようっていうんだから、こりゃあもう全く私はダメだと思いますね。

(下村)それから輸出までね?

(細川)輸出まで。原発を輸出するって、トルコなんて地震大国じゃないですか。そこに輸出するなんて、とんでもないことだと思いますね。自分のとこの足元の処理もできないのに、何をいってるんだと、まあ、私はそう言ってきました。

(山田)そういうふうな国、そしてしかも、国の後ろには、その、原子力村があって、政官業がある。そういうところに対して、東京都知事として何ができるんでしょうか?

(細川)こりゃあまあ、株主としてですね、まあ、再稼働に反対する。まあ、反対してもどれだけ行政的に効果があるか、わかりません。でも、やり方は、まあ、いろんなことあるんじゃないかと思うんです。今日記者会見でも言いましたけども、ええ、東京エネルギー戦略会議っていうのを設けてですね、そこで、まあ、本当に専門家の方々を集めて、その、再稼働しようと国が動き出した時に、どういう手が打てるかですね、例えば、今日も言いましたけども、原発についての、脱原発についての都民投票をやるとかですね、いろんな手があると思うんですよ。まあ、それは行政的なっていうか政治的なムーブメントになりますけども。でも、まあ、今度の選挙の結果も、やっぱり、そりゃあ、政府としては、どういうふうになるかによってですね、私が一蹴されれば、もうりゃあまた歯牙にもかけないかもしれない。でも、もし仮に私が、その、勝つというようなことになればですね、そりゃあ政府としても考えざるを得ないでしょう。

(山田)なるほどね。選挙に勝つっていうことが、最大のそういうものに対してのブレーキということですね。そこに、だから、今回力を注ぐということですね?

(細川)はい。そうですね。

【安倍政権に、すっきりしないイライラ感】

(下村)だから、結局この選挙、都知事というけど、やはり、現まあ政権に対する一種のアンチテーゼというか、そういうことを期待している都民もすごくいますし、現実に多分、あの、細川さんも小泉さんもそのへんまで考えた上で?

(細川)うん、いや、今日も、その、なんか、再編を考えてんのかなんとか・・・

(下村)いや、再編とは別に。

(細川)いや、そんなことは考えてないと言ったんですけども。ただ、なんとなくねえ、私は、今日、あの、冒頭で言ったんですけども、あの、今の、その、まあ、憲法でも、安全保障でもね、

(下村)秘密保護法とかね。

(細川)秘密保護法、TPP、まあいろいろありますね。なんとなくね、どうも、すっきりしないんですね。あの、イライラ感がある。

(山田)どういうところがすっきりしないんすか?

(細川)ええ、まあ、憲法については、初めから私はもうあの、海外で武力行使はしないという、そこのところをだけをしっかり守っていかなきゃならんということを、いつも言ってきました。

(山田)それは多くの人はそう思ってるんですけど、自民党はそういかない。なんか全然違う方向へ・・・

(細川)だんだんだんだん反対の方向に行ってますねえ。

(山田)そういうことに対する危機感ていうのは、前からおありだったんですか?

(細川)ありました。

【経済成長至上主義・大量生産大量消費ではない価値観】

(山田)安倍さんになってどうですか?

(細川)ますますそれはそちらのほうに傾いていっておられると思いますね。まあ、そりゃあ、あの、デフレ脱却のための経済政策とかなんとか、まあこりゃ、海外的な環境もいい、ある意味で味方しているから、いい形になっていますけれども、私は、あの、そのことについてもねえ、あの、まあ原発を売り込むこともそうなんですが、経済成長至上主義ということで、大量生産大量消費ということでね、

(下村)今日、冒頭におっしゃって。

(細川)そうですね。これからその姿勢でいくっていうことは、ちょっと違うんじゃないかと。人口も、これからもう100年後には、なんでしたっけ、50年後に9千万人でしたけっけ、100年後には4千万人と、江戸時代と同じになるわけですよ。それは、もうちょっとねえ、成長至上主義なんていうのは、ちょっととても成り立たない話で、私は、あの、セルジュ、なんでしたっけ、ラトウ―シュさんじゃない、何とかさんっていう人が言っているように、もう脱成長の時代っていうかね。

(下村)私は全くそういうふうに、ずっと考えてました。成長成長っていうけどね、どこまで成長してどこまで資源を食い荒らしね、

(細川)そうですね。

(山田)その脱成長というお考えに立たれたのは、もうずっと以前からですか?それとも?

(細川)そうですね。だいぶ前からそう言っています。

(山田)そうですか。ただ、それをあの、安倍さんの言葉だと、そういう、まあ言ってみりゃあ、清貧の思想っていうのは敗北主義だと、いうふうなことを言われたことがありますよね。それに対して、どういうふうに?

(細川)私はよく没量(もつりょう)ということをね、

(山田)うん?

(細川)時々書く。もつっていうのは没という字ですね。さんずいに、この没ですね。りょうっていうのは、はかる、ですね。没量ってね、ちょっと難しいんです、禅宗の言葉かなんかにあるんですけど。ある時、まあ、これは禅宗の人じゃないんですけど、あの、蓮如上人のところにですね、若い坊さんがきてね、あの、弟子にしてくれと、と言ったら、蓮如さんがねえ、じゃあお前そこにある柄杓持ってねえ、琵琶湖いって、あの、水を全部かきだしてこいと。そしたら、そのお坊さんがねえ、わかりましたって、その柄杓を持って駆け出していこうとするんですね。蓮如さんは、おい待った待ったと、あの、言って、その坊さんを弟子にするんですけれど。つまり、そんなこと出来っこないんだけど、なんでも今、量ではかる話ばかり、なんでも生産が多ければ良い、お金が多ければ良い。そういうことではないでしょ、と。もっとその、心の豊かさが感じられるようなですね、そういうその心豊かな暮らしっていうものが実現するような、そういう社会にしていかんといかんのじゃないですかという、まあ、ひとつの、その、私は象徴的な言葉だと思っているもんですから。ちょっとわかりにくい言葉なんですが、時々そんなことをね、なんか、色紙に頼まれたりすると書いたりするんです。

(下村)今日の最初の、あの、冒頭の、なんか、お話の中で、あの、今、その、ちょうど文明史的転換点にあると思うというようなことをおっしゃったのは、なんかそういうもの基本的な価値観とか、大きいことはいいことだ、なんでももっともっと、ね、そういう、まあ、20世紀型、私はそれを20世紀型から21世紀型は全く違う新しい文明の創出をしていく、なきゃって、私自身ずっと言っていることなんですが、なんか、そういう共通項を感じたんですが、その中で大量生産、、、

(山田)その話をちょっとしてもらえますか。

(下村)うん、是非。

(細川)あのね。ええっと、あの、私も総理をやめたあと、すぐ後だったかな、ちょっとしてから、あの、私の履歴書、とかなんとかっていうの、いろいろ書かされたりしたことがあって、そんな中でもね、言ってるんですけども、あの、それに近い、もうほとんど脱成長っていうことに象徴されるようなことをずっと言ってまして、例えばその、江戸時代の橘曙覧(たちばなあけみ)っていう人が、あの、橘曙覧もそうだったけど、もう一人誰だったか、ええっと、絵描きさんでですね、ええ、あの、この、ええ、夕顔の、この、棚の下でですね、親子3人で、ええ、本当にくつろいで、ええ、そのござの上に座って、くつろいでるっていう絵があるんですけど。ええ、ちょっと今、名前ど忘れしちゃって(はたともこ註:久隅守景くすみもりかげ)。そういうのがね、まあ江戸時代の典型的な一つのその風景だったんだと思うんですが、そういうなんていうんでしょうね、本当にあの、朝顔に水やって、あの、下町で、ほおずきを愛でてとかっていう、そういう、その、少しその便利でなくてもいいから、その豊かでなくてもいいから、ほどほどにね、ほっといてくれという、まあ、そういうことなんじゃないかと思いますけど。そういう時代に、少し、その覚悟して、戻ってもいいっていうぐらいの気持ちを持たないとね。ええ、もう、インターネットばかりを追いかけていると、ろくなことはないと、思ってるんですね。ずっとそういう考えなもんですから。あの、そんなことを言うと、本当に、一生懸命、その、なんか、インターネットでお金稼ごうとしている人たちからみると、何を言ってるんだと思われるかもしれませんけど、私なんか古い人間ですから、、、ちょっと、そんなことを。

(下村)いやあ、何が古いか何が新しいか、わかりませんよね。あの、今日のあれでもおっしゃてたように、腹八分、腹七分目とおっしゃたそうですが、私もあの、日本には足るを知るとかですね、そういう本当にいい言葉が沢山ありますよね。だから、もっともっともっともっとって拡大路線ではなく、おっしゃったように、バランスっていうか、そういうものを回帰するっていうご指摘はね、非常に、それをまあ、都政で、とりあえず、その、

【弱者のための規制改革】

(山田)どういうふうにそれをやっていくのかっていう、ですから、今、あの、多くの議論っていうのは、やっぱり成長でもって問題を解決していこうっていう感じですよね。それで、その、まあ、エネルギーっていうのが、みんながこうお金を儲ける、沢山儲ける、効率をよくする人がいいという、そういう部分になってるわけですけど、それと違うですねえ、例えば、みんなが豊かさを感じていく都政というのは、もう少し、具体的にはどんなもんなんでしょうかねえ?

(細川)そうですねえ。まあ、そりゃあやっぱり、緑のこともあるでしょうし、それからやっぱり、その、直下型が来た時に、まあ地震が来た時に、すぐ逃げられるような所もあったほうがいいでしょうし、まあそりゃあ待機児童の問題もあるでしょうし、まあ待機児童のことも今日4年間で任期の間には待機児童ゼロにすると申しましたしね。ええ、具体的にそういうふうなことについて、あるいは、そのお年寄りの、ええ、その住まいのことについても、今ある様々な規制を、できるだけ、そのとっぱらっていくようなことで、何か前に進められることがあるんじゃないかなと、思うんですね。で、規制改革のことは、こりゃあまあ、特区とかいろんなことも、そういう中でも考えられると思いますけども、まあ私は、様々な、立場で、まあ知事の時もいくつか、取り組んだこともありますが、行革審の時もそういうことをやってきて、そういう、その、岩盤規制っていうことを今日も言いましたけども、そういう象徴的なものをはじめとしてね、様々な、そうした、その、弱い立場にある、その、お年寄りとか、子どもとかっていう人たちが、豊かな心で暮らせるような、ために、今ある邪魔な規制をね、外していくことができれば良いと思うんですね。

(山田)ただ、その規制を外すっていう時に、これが競争激化するための規制緩和っていうのは割と大きいですよね。参入規制をはずすとか。でも、一方、社会が、ある程度こうバランスとれたような形にするための規制ってのもあるわけで。

(細川)そうですね。沢山あると思うんですね。

(山田)ここのところが、こう、ごちゃごちゃになって、なんでも規制緩和していこうという、ひとつの流れが・・・

(下村)でも、逆に規制緩和は全部悪であるというのも、私は反対なんで、やっぱり、必要な規制緩和と、

(細川)そうです。必要な規制もある。規制を強めなくちゃならない、ね。

(下村)それから規制を強めなきゃなんないものも。

(山田)それはどんなふうに考えていますか?

(細川)だから、それは例えば、街づくりなんかでですね、看板とかなんとか、やたらと、その、汚いものが街に氾濫するようなものは、もっと規制したらいいと思いますしね。そりゃあもう、緑は増えてきたほうが良いわけでしょうし。そういう所に、その、もっと緑を増やしたい所に、いろいろ役所は国土庁なのかどっか知りませんが、やかましいことを言って規制をかけてるようなところもありますから、そういうところをできるだけ緩和をしていく。

(下村)それは東京都として、条例とか、そういうことでやれる部分っていうのはあるんですかね?

(細川)それは、やれる部分は結構あると思います。特に街づくりについてはね。

【カジノ反対〜ギャンブルにアレルギー】

(山田)そこで今、一番出てるのは国家戦略特区ってやつですよね。東京都も名乗りを上げていますし。その、まあ、そこで規制緩和をして、そこだけなんか、別のなんていうかな、つくろうっていう。その中で今非常にこう言われてるのはカジノですよ。刑法の規制をとっぱずって、あそこでもって壮大な博打場をやろうっていうんで、都有地を使ってやるっていう具体的な計画ができていますし、それは、石原さんも猪瀬さんもその路線を。で、今日、私は、舛添さんに聞いたら、舛添さんは、う〜ん、そのことはいろいろ議論があるんで、みんなの話を聞いて考えようっ、ていう。だから、ちょっとそれは結論先延ばしじゃないのって言ったら、いやあ、これから真剣に考えます、って。

(細川)ああそうですか。私は全く反対です。

(山田)細川さん、どうですか?反対ですか?

(細川)反対です。

(山田)やっぱり、ギャンブルはいけないですか?

(細川)そりゃあ、良くないと思います。

(山田)それは何故ですか?

(細川)何故って、やっぱりそれは、ギャンブルっていうもの、ギャンブルって言葉を聞いただけでですね、私はちょっと、古い人間かもしれませんが、ちょっとアレルギーがありましてね。

(山田)今、あの、国際会議場みたいなのを作って、そこに集客施設を作ると。そうするとそれだけじゃなかなか儲からないから、そのこの核にカジノを作って、そのカジノのあがりでもってその周辺をにぎやかにすると、外人観光客もきて、それこそ、あのオリンピックにいいんだという議論が、、、

(細川)まあ、そんなことをしなくたって、日本は豊かになる、なりますよ

(山田)じゃあ、細川さんは、カジノ反対ですね?

(細川)反対です。

(山田)わかりました。

【コンパクト五輪・東北復興の象徴的な五輪を目指す】

(下村)じゃあ、あの、今、ちょうど出ましたので、オリンピックのことなんですが、あの、一時は何かもしかして返上かもしれないという噂が立ちましたが、今日は、一応やるけれど、さっきおっしゃったような、

(細川)私はね、一貫しているんです。要するに、その、福島の事故があった後はですね、やっぱり、その、県外に、いや県外にじゃなく、まあ、福島から県外に避難している人も5万人ぐらいですか、それから、例の住宅に、仮設住宅にいる人も30万人ぐらいいるわけですね。ですから、そういう方々がまだ苦しんで、まだ地元の復興もままならない時にですねえ、そりゃオリンピックをやるっていうのには非常に気が重かったわけです。しかし、まあ、決まってしまいましたから、決まったからには、私は、あの、逆に、なんていうのか、7年後を目標にしてですね、オリンピックをひとつの、本当に、日本が、自然エネルギーで、東京がそのモデルとなって世界をけん引していくような、あるいはまた、その福島やなんかもみんなそうだと思いますけど、そこに再生エネルギーの基地をつくってですね、その産業も技術もそういう所で、また伸ばしていくことができるような、そういうきっかけができればですね、オリンピックも非常に意味があるんじゃないかと。

(下村)モデル的なね、今までのように、大きなことはいいことだとか、なんか今も騒いでますね。代々木のあれをもっと小さくしようとか。

(山田)あの、施設はどうですか?代々木の建て替え。

(細川)施設は、やっぱり、もうできるだけコンパクトにすることになるでしょうね。

(山田)今あるような、あの壮大な、ねえ、300億とか、3000億か。

(下村)そういうことはこれからでもある程度可能なんですよね?

(細川)それは、まあ、どこまで可能かわかりませんけど、できるだけ、やるならば、コンパクトな環境に配慮した、特にまた、そのおもてなしとかなんとか、そういうソフトな面に力を入れた五輪ということでしょうね。

(下村)東北地域も、なんかこう、ネットワーキングするような形っていうことをおっしゃってましたけど?

(細川)そりゃあ、やっぱり、せっかく、やるということが決まったからには、東北のほうにも、その、なんていうか、いい影響がいくようにですね。あの、まあ、どういうことが、その、一緒にできるのかっていうのは、なかなか難しいとこなんですけど、たとえば、福島のほうは、なんか、風力発電が、確かありましたねえ。そういうところの電力を何かこう、そういう施設で、例えば選手村でもなんでもいいんですけど、どこかそういうところで生かせるか、とかですね、こともあるでしょうし、あるいは何か、もっとバイオマスを使ったような、そういう施設を、そういう設備を、いろいろな所で活用するとかですね、いろいろやれることはあるんじゃないでしょうか。もう、もちろん郷土芸能を、なんかやってもらうということも、そりゃあ、そういうことは簡単に出来るでしょうけどもね。もっと何か、あの、自然エネルギー大国として、日本がやっていけるような、その象徴的なことが、これを機会にできればですね、すごく素晴らしいことだと思うんですよ。

(下村)それはもう日本をアピールする、あれですよね、新しい日本を。

(細川)それからまあ、私、今、たまたま、あの、「緑の平野、命の森のプロジェクト」というのをやっているんですけど、

(下村)瓦礫でなんか森をつくろう運動?

(細川)瓦礫を少しマウンドにして、そこにその苗木を、20種類ぐらいの木の苗木を植えていくんですけど、まあ、大体、1年間に木は1メートルぐらい伸びますから、まあ、はじめの、はじめの、3,40センチになるまでは、2年近くかかるんですね。それから先は1メートルぐらい伸びるんですね。ですからそこに、タブとかシイとかカシとか、そういう木を植えていくと、7年後には、まあ、少なくとも7メートルぐらいにはなるわけです。ですから、そういう森が、もし、ずうっと、あの、あちこちにできていけばですね、それはひとつの、その、外国から来た人に対しても、大変その、あ、なるほど日本はこうやって、その震災から立ち直りつつあるのかというね、ことを目に見えて見ていただけるわけですから、すごく良いことだと思うんですね。

(山田)オリンピックと並行してパラリンピックありますよね。まあ、あのそういうふうな、一種のバリアフリーの都市みたいなのね、そういうなこともお考えだとうかがったんですけども?

(細川)そうですね。そういうことが出来たらいいなあと思ってます。

(下村)まあ、先ほど、おっしゃったように、まあ、大量生産・大量消費、そういうこれまでの経済的な、その、それこそが、まあ、あの例えばエネルギーもね、原発なしで成長はできないというグループと、こないだ小泉さんがおっしゃったように、いや逆に、それなしで、むしろね、代替エネルギーとか、新しい産業の創出ができるというふうにおっしゃってらっしゃるわけですが、その新しい産業の創出で、雇用を増やしていくというようなことも可能だというふうに考えていらっしゃるわけですね?

(細川)そうですね。私は、自然エネルギー、再生エネルギー、分散型のエネルギーっていうのは、ものすごくこれから、もうヨーロッパじゃあ、20%、30%それでやってるとこもあるわけですね。スペインみたいに、あの、ピレネー山脈で、こう、あれされた所だって、確か、今、25%ぐらいいってるんじゃないですか。だから、あの、オーストリアとかねえ、ドイツはもっと進んでますけども。だから、確かドイツはね、この、ええっと6年間でねえ、20万人ぐらい雇用が増えてるんですよ、その自然エネルギーで。だから、そういう先進的な所の事例をよく見てですねえ、私はものすごく日本の、あの発展にそれはつながると思うし、まさに、この、ここで原発ゼロを打ち出したところから、すぐスタートできるんですね。

(山田)それをオリンピックの施設とか、システムの中にそういうふうな分散型・再生というね、そういうことを入れ込んで、それと弱者の、ねえ、バリアフリーと、そういう都市をきれいに東京で見せるという。

(下村)東京で見せるってことは、最高の、あれですよね、ショウウィンドウになるので、、、

(山田)おもてなしですよね。

(下村)そうそうそう、おもてなしであると同時に、彼らが非常にエキサイトするところです。日本が、こういう風に、ね、、、

(山田)そういうの、誰か、細川さんの周辺で、アイディアを出して、

(細川)あ、それは沢山いると思います。はい。何人か。沢山っていうか、何人かいると思います。

【狂人走れば不狂人走る】

(下村)こないだ、あの、小泉さんがね、さかんに、あの、これも記者会見の時に、やっぱりさかんにいじわるなね、その、代替エネルギーとかね、なんとか言うけども、ちゃんとした保証もないし、なんら、あの、解決策もなくて、脱原発ゼロなんて無責任だっていう、まあ、某社の記者が質問したら、そういう意見こそ無責任だと。何故ならば、この原発問題は文明の問題でね、たった一人の私が全部解答を出して言わなきゃいけないんですかと、ね。で、やっぱりトップの役割っていうのは、こっちだよっていうね、目標と、夢を持った目標を示すと、もう、日本の国民は優秀だから、みんな一丸となってね、それぞれの分野で頑張る、と。それがトップの役目だとおっしゃって。それはね、社長でも、みんなおんなじですよね?

(細川)そりゃそうです。ニーチェが「偉大とは方向を示すことだ」と言ってますけど。

(下村)そうそうそうそう。

(細川)リーダーはやっぱり方向を示すことなんですよ。

(下村)そうなんですよ。

(細川)それでないと、みんなついて行きようがないですから。

(下村)そうそう。キョロキョロしてね、どっち行っていいかわんないっていう・・・

(細川)今日ね、面白い質問でね、なんてたっけなあ、殿、出番ですとかって話の質問が出たんですね。何かインターネットのあれに出てるんですよ。だから、で、私は、乱心とも、殿ご乱心とも言われてるけども、乱心しなきゃ、こんなもんやれるもんじゃない。こんなとこ座っていられるもんじゃないと、言ったんですけどね。。

(下村)本当にそう思いましたよ。私は。ご乱心だと。

(細川)私はよくねえ、あの、私の湯河原の家の床の間にね、「狂人走れば不狂人走る」って、狂人ってキチガイですよ。あの、これは清巌宗渭(せいがんそうい)っていうねえ、あの、大徳寺の有名な170世かな、なんかが言って書いてくれてる言葉がある。それはねえ、面白い言葉なんですね。狂人でも、ヒットラーみたいな狂人は困りますけども、あの、本当に、少し、狂人が走らないとですね、ご乱心して走らないと、ついて行きようがないんですよ。

(下村)みんな、こう、なんかリスクテイキングばっかりで、前に出ないっていうね。

(細川)ま、日本新党の時もそうでしたけどね、みんな、とにかく、なんていうのかなあ、口先だけではねえ、いやあ日本の政治はダメだ、けしからん、とんでもないヤツばかりだ、あんなお粗末なヤツばかり政治家になって、と。そりゃその通りなんだけども、みんな口先ばかりなんです。誰も自分で、、、だって、、、今度もだから、誰かやらないかなあと思って待ってたんだけど、誰も立ち上がらない。だから、本当に若い人がねえ、もうちょっとねえ、しゃんとしてくれないとねえ、困っちゃうと思って。さっきの、その、闘う意志がないんですよ。闘う気力が。

(下村)一億総評論家でね。

(細川)だから、寂聴さんみたいな人が、90何歳で、いまだに原発反対で、官邸まで行ってるでしょ。そういう人が出ないとねえ。

(下村)奥様は、でも、どうだったんですか?

(細川)ええ?

(下村)OKだったんですか?

(細川)いやあ、まあ、不承不承かもしれません。まあOKでした。でも、彼女も不条理に対して闘うあれがありますから。

(下村)そうですね。まったくそうですね。

(細川)そういう点ではすぐわかるんです。娘たちもねえ。

【他の政策と並列の宇都宮氏とは一緒にできない。原発こそ再優先課題!】

(山田)ただ、あの、あの、宇都宮さんも不条理に対してたたかってると思うんですが、そのへんは、その、同志意識はないんですか?

(細川)いやあ、いろいろお話しようっていうお話もあるんですけど。宇都宮さんはね、今日も記者会見でちょっと質問も出ましたけども、他の政策と同じに並べてるじゃないですかと、私言ったんですよ。

(山田)あの人は、貧困の問題とかね。

(細川)そう、貧困の問題とおんなじに並べて。

(山田)貧困の問題も大事ですけどね。

(細川)それも大事だけども、でも、原発のほうが、私は最優先でしょ、と、それは明らかに違いますよと、私は、そう申し上げたんですね。

(下村)なるほどなるほど。そうですよね。

(山田)そうすると、だけど、そうすると、やはり、向こうは並べてると、一緒にやることは、もう、できないということになるんでしょうか?

(細川)だから、一緒には、できないですねえ。一緒になってほしいと、いろんなところから言われるんですけども。

(山田)でも、それは、原発を、この際ですね、せっかく、この原発が争点になってんだと。その時に、細川さんに入れようか、宇都宮さんに入れようかと迷う人が沢山でてきて、票が割れるという、このことについては、それは、しょうがないと?

(細川)そりゃ、もうしょうがない。それはもう結果に出てきますけどねえ。

(下村)でも、宇都宮さんも、そう言ってるんじゃないですか?一緒にならない、あの、一本化できないっていうふうに、おっしゃってたと。

(細川)でもなんか、その、お話して、なんか野合だとかねえ、裏取引だと言われちゃ、かないませんからねえ。ですから、こりゃあもう、あの、毅然として、そりゃあもう、こちらはこちらの道を行くと。原発最優先で行くんだということですね。もちろん他の政策を、そのネグレクトするわけじゃないですよ。

(下村)それともうひとつ、あの、まあ、これはちょっとあれかも、国政、国政って言われている、その私たちが非常に、あの、心配している秘密保護、保護法とかですね、そういうものを、もしかしたら、例えば、都の条例でね、都だけは、もっと、この、オープンにするとかね、それから、情報をもっと透明に公開するとかっていう、そういうようなことっていうのは、どうなんでしょう?

(細川)さあ、どのくらいそれが出来ますかねえ。ちょっと、ちょっとそれ、私もそのへんが、行政的にどういうふうにできるのか、ちょっと、よくわかりませんけども。

〜中休み(ビデオ映像)〜

(山田)あの、ええ、あえてですねえ、狂人走る。自ら狂人と思って、こう、まあ、ある意味で、今の政治スタイルに対してですね、社会に向かってぶつかっていこうということですよね?

(細川)はい。

【文明史的な大転換の時】

(山田)これは、おっしゃる話聞いてると、確かにいろんな都政の問題あるけれども、原発の問題ってのは、もうまったく別格に考えなきゃならない大きな問題だと、

(細川)そうだと思いますね。

(山田)この提起っていうのは、僕、非常にめずらしいと思うんです。普通、みんな、大体並べますよね。

(細川)ま、本当に文明史的なまさに転換の時だと思うんですね。ええ、だから、非常に大きな選択をしていただくという。

(山田)都民にせまるということですよね。

(細川)都民にせまる。だけど、全国の人たちがこれを見てる。世界からも見てる。そういう選挙だと思いますね。

(下村)でも、都民の方たちは、まだ、その、世論調査その他によるとですね、あんまりピンときてない人たち。あるいは、その福島原発は他人事のように思ってるけど、実はあそこで、福島の人たちの怒りはですね、我々はここでね、1ワットもこの電気使ってないんですよ、と。全部東京の人が使ってる。なんで我々はこんな目にあわなきゃと、私の前で泣くわけですよ。そういうことを全然なんか、東京の方はわかってないんで、それをどうやって、その、今回の選挙のキャンペーン中にですね、この、わかって、訴えていくかっていうのが、大変、難しい・・・

(細川)まあ、選挙の期間中は、あんまりテレビも放映していただけないでしょうしねえ。まあ、あちこち、一応、東京の25の選挙区を全部、小泉さんと二人でまわりますけども。毎日ですよ。

(下村)はあ、

(細川)でも、それでは、なかなか、毎日、そりゃあ小泉さんと私の話ばかり流れるというわけでもありませんでしょうから、同じような話しかしないんだから。ですから、まあ、どこまで浸透するかわかりませんね。

(下村)演説会みたいのあるんですか?それはやっちゃいけないの?

(細川)いや、それは、決められた所では、何か所かいいんじゃないですか?ええ、でも、そんなに、おそらく、時間的なあれはないでしょうねえ。

【脱原発、脱成長(価値観の転換)、国際協調主義〜安倍政権へのアンチテーゼ】

(山田)選挙期間短いから、どうやって届けるか、大きなポイントですよね。ただ、今、話、聞いてると、要するに、この、流れを変えようってことじゃないですか。行政の流れ、社会の流れ、それこそ人間の豊かさってものに対しての価値観の流れみたいなものを、変えようっていう。

(細川)一番肝心なのは価値観の流れです。

(山田)そうですよね。

(細川)そうです。はい。

(山田)こういうことだったらば、やはり、あの、まあ、はっきり言って、安倍さんがもう一方のところを背負っているわけで、こことの違いってものは、はっきりさせなきゃいけないんじゃないですか?

(細川)そうですね。ですから、まあ、さっきお話した、その、経済の、その、あり方の問題でもね、脱成長か成長至上主義かと、いうようなところで、はっきり対立軸は言いましたし、まあ、それ以上、その、あんまり、あの安保とか憲法とかっていうことは言いませんでしたけども、

(山田)でも、そこがあるわけでしょ?

(細川)はっきり。はっきり。そうです。そこが明らかに違うわけですね。

(山田)今お話しうかがった、一つは原発ですよね。再稼働するのかしないのか、ゼロにするのか、それこそ、ずるずるやるのか。もう一つは、やはり、それこそ、価値観、価値観、価値観は、いったい豊かさは何か。成長至上主義はやめよう。もう一つは、まあ、ありきたりの言葉でいうと平和、をどうするのかっていう。

(下村)外交とかね。

(山田)外交ですよね。それは安倍さんの、あり方の、その積極的平和主義とは、違いますよね?

(細川)違いますね。

(下村)みんなアンティテーゼ・・・

(山田)どんなふうに違いますか?積極的平和主義と。

(細川)私、積極的平和主義って、何のことか、よくわからないんです。私は、今日も言ったかどうか忘れましたけども、あの、まあ、仮に、その、都政をあずかる、ということになればですね、あの、国際協調主義というものを、やっぱり旨として、やっていきたいという趣旨の、、、

(山田)ということは近隣との関係は、その、まあ、東京都知事としては、都市外交として、なんか、

(細川)なんか、できるかもしれませんね。

(山田)オリンピックってのは平和の祭典ですよね。これ使ってやっぱり近隣とも仲良くするってことは、

(細川)そういうこともあるかもしれませんし、まあ、たとえば、その、3首都の、サミットみたいなことだってできないことはないでしょうねえ。いろいろあるんじゃないでしょうか。

(下村)あと、日中とか日韓っていう国では、非常に悪いですよね。でも、あの、ま、都市どうしのね、交流とか、そういうことをやる可能性だってありますよね?

(細川)それだって、あり得ると思いますねえ。

(山田)でも、今3つの話聞いてっと、安倍さんの流れと全部違いますよね。

(下村)全部対極。

(細川)そうですね。

(山田)そうすっと小泉さん、いいんですか?それで。

(細川)いやあ、小泉さんは、あまり、そういうことはこだわってない。もちろん今は、もう・・・

(山田)こだわってない・・

(下村)小泉さん、ワンシングイシューでしょうから。

(細川)原発ワンシングルイシューだから。

(山田)じゃあ、あとは、もう、じゃあ、細川さん、あとのことはやってくれって話ですよね?

(細川)ええ。そうですね。

(下村)だから、細川、あの、小泉さんは、もう、他の、靖国だ、やれなんだかんだっていうのは、今回もうよくて、この、とにかく原発、そうおっしゃってましたね、原発一本で細川さんを支援するっていうことをおっしゃって、そういうふうにはっきり。

(細川)そのかわり、私も言いますよ。憲法でもなんでも。

(下村)それに対してどうなのかは?

(細川)それは何も言わないです。

(山田)あれ、靖国は、まあ、小泉さん、何が悪いって言ってましたけど、先ほど記者会見では、私は首相として行くのは反対だとおっしゃいましたよね。それ何故ですか?一つは心の問題とおっしゃってましたねえ。

(細川)心の問題と言いました。

(山田)心の問題、安倍さんも心も問題だと。だけど、、

(細川)安倍さん、そう言ってましたか?

(山田)うん。首相として行くのは反対ってのは、これはどういうことですか?

【小泉さんとは侵略戦争の歴史認識でも一致】

(細川)そりゃあ、やっぱりA級戦犯が祀られてるところにですね、行くっていうのは、これはちょっとやっぱり、どうしたって近隣諸国の反発をかいますよねえ。それはどういう歴史認識してるんだって言われちゃいますよ。だけど、小泉さんはねえ、あの、私が、あの、就任した時に、あの、歴史認識の話をしましたね。小泉さん、真っ先に、賛成だ!!って私に。

(山田)侵略戦争の話をしたんですよね?

(細川)侵略戦争だって言ったらね、言う通りだ!!って、私のところに来たんですよ。

(山田)小泉さん、侵略戦争だって言ってるわけ?

(細川)言ってるわけ。

(下村)そうなの。

(細川)だって私の話に同感だっていうことは、そうでしょ?

(下村)小泉さんは、その戦犯じゃなくて、そのそこで死んだ英霊に、お参りするだけだと言って、そんなこと言ったって、A級戦犯がそこに、、、。そこは全然言わないんですよね。

(細川)まあ、それは、私も話したことがありません。

(山田)そうなると、そのへんは安倍さんと随分違うところですね?

(細川)そうですね。

(下村)そりゃもう全然ねえ。だからお出になったんだと思ってるけど、私は。だからっていうか、その、まず原発政策が一番大きいですよね。この、稼働させて、、、

【価値観、平和、原発】

(細川)でもねえ、今言われたようにね、まずその価値観ね、平和、・原発、この3つですよ、本当に、まさに。

(山田)まさに、だから、東京都民の豊かさ、東京都民としての平和、このところはやっぱり大事な、原発と並んで、、。まあ、原発の話をやっていきゃあ、だんだんその話がどんどん出てくるって話ですよね。

(下村)だって、原発がなぜ必要かっていったら、エネルギーがいっぱい必要で、安いエネルギー、それはもう、その成長路線とかね、あの、拡大路線とかっていうことにつながっていきますものね、今までの、、、。

(細川)そうですね。はい。

(下村)はい。まあ、でもその、まあ、一部の方たちはね、まあ、日本はいいとしても、今、発展途上国にある国々はね、まあ、これは日本のある政治家ですけども、原発も必要だと。ね、我々だけはよくても、あの、これから成長する途上国に原発が必要だっていうようなこと、盛んにおっしゃるから、、、

(細川)だから、盛んに輸出してるわけでしょうけど、輸出、売り込みしてるわけでしょうけど。だってトルコみたいに地震の多いところにねえ、売り込んでどうするんですかと。自分の足元の始末もできないくせに。ということですよね。

(下村)こんな世界一安全ってよく言えたもんだとも思うんですけどもね。ただ、これほど高いエネルギーもないと思うんですね。安い安いってどこから出てくるのかと。それは全部税金で、国民の税金を全部投入してるわけでしょ、今も。それに対して、あの、私たちは、まあ、もっと怒らなきゃいけないんだけど、ま、みんな国民もおとなしく、

(細川)みんなそれはだまくらかされて、その、みんな、安い安いということを信じ込まされちゃって、きたわけですよね。

(下村)でも、この賠償金とか何兆円でしょ?それから除染とか。それはカウントされてない、

(細川)廃炉にするだけでも除染するだけでもねえ、事故があった時の始末だって、福島だってこれからいくらかかるかわからないんですから。

(下村)そうですよ。だから、それは全部経費じゃないですか、その。それをどうしてカウントしないで、みんな安いっていうのを信じてんのか、私には理解できない。

(細川)天文学的な数字ですよ、これ。

(下村)そうですよ。

【知事になったら即、エネルギー戦略会議を立ち上げます】

(山田)あの、まさに、勝利、選挙で勝つってことが大事だと、さっきのお話でして、そのあとにまさにエネルギー戦略会議ってのをつくって、そこを中心に、具体的ないろいろ原発、脱原発の提案をしていくわけですね?これはいろいろもう、どんなふうに作っていくのかって、腹案はあるんですか?

(細川)ええまあ、頭の中に何人かはね、こんな人に入ってもらおうかなと思ってる人はありますけど、ちょっとまあ、それはここでは申しませんけども、あの、もう、ええ、もし仮に、その、知事に就任することがあったら、すぐに立ち上げないと間に合わない。

(山田)そうですね。

(下村)そうですね。

(細川)再稼働しようとして、夏、春の遅くか、夏の初めには、もう、決めようとしているわけですから。すぐにやらないとだめですね。

(下村)その場合、あれですか、日本だけじゃなくて世界の英知を集めるとか、そういう発想は?

(細川)ああ、それもあるかもしれませんねえ。

(下村)ねえ。やっぱり、海外の、その、超一流の、、、。まあ、あの、本当にまだまだお聞きしたいこと、ありますけども、でも、明日から、

(細川)明日はね、第一声は新宿都庁前、なんです。

(下村)あ、新宿都庁前。

(細川)はい。11時すぎ、から、ということです。

(下村)11時すぎ

(細川)政見放送やってから行くもんですから。あの、はい、9時半ぐらいから政見放送なんですけど。録画があるんでね。

(山田)原発ストップから始まる、新しい社会ってとこですね。

(細川)そうですね。

(下村)どうぞ、あの、健康にお気を付けて、

(細川)はい。ありがとうございます。

(下村)あの、頑張っていただきたいと思います。今日は、本当にお忙しいところ、本当に、おいでいだたいて、

(細川)とんでもありません。

(下村)ありがとうございました。

(細川)ありがとうございました。

(下村)何か最後にひとこと。これだけは、ぜひ。

(細川)いやいや、もう特にありません。

以上